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第二十六話。

｢なんか文句でも あるってんのかい｣

九分(ｷｭｰﾌﾝ・台湾)にて。

夜もしらじら明けかかってきた飲み屋街の路地裏…

酔いつぶれて一夜を 道端で過ごした酔っ払いもやっとお目覚めのようだ…

まるでアルコールの臭いがプンプン匂ってきそうな写真だ。

何度か九分は訪れたが、実際に野良猫と野良犬の住み分けは 実によくできている

それぞれの縄張りの不可侵という暗黙の 了解でもあるかのようだ(笑)

路地裏で水溜まりの水をﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬ飲んでる猫を見かけたこともある…

これが水ではなくビールなどのアルコールだったらどうだろう

おそらく好んで飲む猫もいるに違いない。

以前、全国紙の社会面に掲載されていた記事が思い出される

わが家のペット紹介 というコーナーだった。

大阪在住の子どものいないご夫婦は一匹の牡猫と暮らしていた…

ご主人の楽しみは毎晩の晩酌を愛猫と楽しむこと。
最初は酒の肴のお裾分けだったのだろうが…いつの間にかコップに注がれたビールを舐めるようになったとか。
そこで試しに猫皿にビールを注いであげたら、ﾋﾟﾁｬﾋﾟﾁｬたちまち舐めてしまっ。

やがて今じゃすっかり晩酌の相手をするようになったとか。

ご主人は目を細めて記者に語っていた。

｢調子こいて飲みすぎるとコイツは酔っ払って大トラに変身しますよ。
叱ると引っ掻く、噛みつくはで そりゃもう大変ですわ
この前なんかテーブルから飛び下りるさい着地に失敗して頭からドスンと落っこちたんですわ。
ヤツときたら そのままイビキをかいて朝まで起きなかったんですからね｣…

猫も飲みすぎると酔っ払うようだ…


… … … …