営業スタッフの1人が退職のあいさつに来た。
「今月末で辞めます。有休消化するので今日が最終日です。お世話になりました」みたいな。
口にも態度にも出さないけれど、内心「だよね」と思った。
そう感じた理由はいろいろあるけど、要は営業に向いてなくて。
向き不向きは誰にでもあって仕方ないことだし、心の健康を損なう前に気付いて本人的にも良かっただろう。

もともと別の事業部から社内公募でうちに来た。
現場作業は向いてないからと、自らの意思で営業を選んで。
営業もダメならもう他に行くところはないと、今回は異動願より退職願を選んだのだろう。
業務内容の向き不向きというより、そもそも会社員という働き方自体に向いてないタイプなのかもしれない。

聞けば次の仕事はまだ決めてないのだと。
30代半ばだけど独り身で実家暮らし、養うべき家族を持たず、食うに困ることもない環境に、少し甘えてるんじゃないかなと、その危機感や切迫感のなさが、うらやましいというより少し心配で。
本人にしてみれば大きなお世話だろうから、こちらからは何も言わないけれど。
天職が見つかれば、仕事だけじゃなく生き方そのものの価値観も変わるだろうから、頑張って探し出してほしいなと、切に願いつつ。

この日記もある意味自分を売り込む営業活動で、成果に結びつかない現状は向いてなさを示す。
とっくに気付いているけれど、退職願は出せずにいる。